わたなべまこのこと

断面図をこよなく愛するわたなべまこのブログ

【苺の断面図】宝交早生(ほうこうわせ)

【苺の断面図】宝交早生(ほうこうわせ)

私が自著・いちごだんめん図鑑に掲載したかった品種のひとつです。

宝交早生(ほうこうわせ)。
苺の品種について調べ始めてから、入手したくてあちこちの苺農園に問い合わせたりしたのですが、栽培していたり観光農園ではいちご狩りが出来るものの、現在はほとんど市場に出回る事がない品種となっています。
なので、通販対応をして頂ける農家さんもほとんど見つからなくて…。苺の撮影に間に合わせる事が出来なかったので、泣く泣く見送った品種です。

 

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という訳で、個人的にどうしても宝交早生を食べてみたい、苺の断面図を撮影してみたい、という欲を捨てきれず、自分で育てる事にしたのが今年の3月。
その後、岐阜県の寒さに耐えきれず枯れそうになったり、鳥に食べられたりと、すったもんだありましたが、無事に収穫を迎える事が出来ました~!

【苺の断面図】宝交早生(ほうこうわせ)

5月下旬くらいでやっとこれくらい赤く色づいてくれました。

【苺の断面図】宝交早生(ほうこうわせ)

宝交早生は兵庫県宝塚市で誕生した苺です。
交配親は「八雲」×「タホー」*1という品種で、一時期は西日本を中心とした主力品種の苺でしたが、新しい品種の苺が次々と誕生するにつれて栽培量も減少していき、現在ではほとんど市場に出回る事がありません。

ただ、宝交早生は病気に強く育てやすいという特徴があるため、苺そのものではなく苗を入手する事は比較的簡単です。私もホームセンターで購入しました!

【苺の断面図】宝交早生(ほうこうわせ)

宝交早生の断面図

さて、念願の宝交早生の断面図です。
苺の果肉は赤く、紅色に色づくと品種の説明にあったので、もっと真っ赤なのかなあと思ってたんですけど、そうでもなかった。ただ、これド素人栽培の宝交早生なので…もしかしてコンディションがあんまり良くなかったのかも知れません。
でも一緒に育ててた女峰に比べると、確かに赤い部分は多いのかな。

【苺の断面図】宝交早生(ほうこうわせ)

酸味はとても穏やか。昔からある品種の苺って、なんとなく酸味が強く感じられて甘酸っぱい!っていう味の苺が多い印象なのですが、宝交早生はそうでもなかったです。これはちょっと意外でした。
今の時代でも十分に受け入れられそうな味わいの苺なのに、なぜ姿を消してしまったのか…惜しいなあ。病気に強いし育てやすい、って事なら農家さんの負担にもならないと思うんですけども。

とにかく、これでまたひとつ、まだ入手出来ていなかった苺の断面図をゲットする事が出来ました!すでに露地栽培のシーズンも終了してしまっているのですが、来シーズンも引き続き、苺を畑で栽培していきたいと思います!

 

*1:「幸玉」×「タホー」説もあるのですがどっちが正しいのか誰か教えてください